第22回 みなさんとお坊さんのおしゃべり会
坐禅 ~姿勢を調え、呼吸を調え、心静かに~
今月は、皆さまとともに坐禅を行いました。
日々の暮らしの中では、さまざまな出来事があり、心が落ち着かないこともあれば、あれこれと思いを巡らせることもあります。忙しい毎日の中で、静かに自分自身と向き合う時間を持つことは、なかなか難しいものです。
坐禅は、そのような日常から少し離れ、姿勢を調え、呼吸を調え、静かに座る時間です。
今回の坐禅会では、床に座る方、椅子に座る方、それぞれがご自身に合った姿勢で坐禅に取り組みました。
坐禅というと、足を組んで座る姿を思い浮かべる方も多いかと思いますが、大切なのは、無理をせず、安定した姿勢で静かに座ることです。足腰の具合などに応じて椅子を用いながら、それぞれの身体に合わせた形で坐禅を行いました。
姿勢を調え、静かに座る
坐禅では、まず身体の姿勢を調えることを大切にします。
床に座る方は、身体の中心を意識し、背筋を自然に伸ばして座ります。椅子に座る方も、足を床につけ、身体が安定するように座ります。どちらの場合も、肩や身体の余分な力を抜き、落ち着いた姿勢を保つようにします。
そして、目を閉じきるのではなく、自然に開いて視線を落とし、目の前の景色を追うことなく、静かに座ります。
坐禅では、ただ目を閉じて休むのではなく、姿勢を整え、呼吸を整えながら、今この瞬間に向き合います。
静かに座っていると、さまざまな考えが浮かんでくることもあります。しかし、浮かんでくる考えを無理に追い払おうとしたり、一つひとつを追いかけたりする必要はありません。
何かを考えている自分に気づいたら、また静かに坐禅へと心を向けていきます。
何かを得ようと焦ることなく、上手に座ろうと力むことなく、ただ今の自分を見つめながら座る。その積み重ねを大切にしています。
呼吸を調え、心静かに
坐禅では、呼吸も大切な要素の一つです。
普段、私たちは呼吸を意識することなく生活しています。しかし、静かに座り、呼吸に心を向けてみると、いつもとは違った感覚に気づくことがあります。
息を吸い、息を吐く。
その自然な呼吸を大切にしながら、落ち着いて座ります。
何かを無理に考えようとするのでもなく、反対に、何も考えないように力むのでもありません。浮かんでくる思いや考えにとらわれず、目の前のことに心を向け、静かに座ることを大切にします。
私たちは、普段の生活の中で、過ぎ去った出来事を思い返したり、これから先のことを心配したりと、さまざまな思いを巡らせています。
もちろん、それらも日々を過ごすうえで必要なことです。しかし、ときには考えることを少し休み、静かに座る時間を持つことも大切ではないでしょうか。
坐禅の時間は、何か特別な答えを探すためだけのものではありません。
姿勢を調え、呼吸を調え、余計なことにとらわれず、ただ静かに座る。
そのひとときを、皆さまとともに過ごしました。
床に座る方も、椅子に座る方も
今回の坐禅会では、床に座って坐禅を行う方と、椅子を使って坐禅を行う方がいらっしゃいました。
坐禅というと、足を組むことが難しそう、長い時間座っていられるだろうか、と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、身体の状態は一人ひとり異なります。足腰に不安がある方や、床に座ることが難しい方にとっては、椅子を使うことも大切な選択肢です。
床に座ることができる方は、その姿勢で。椅子の方が無理なく座れる方は、椅子を使って。
それぞれが自分の身体と向き合い、落ち着いて座れる姿勢を選びました。
大切なのは、ほかの人と同じ姿勢をすることでも、長い時間座ることを競うことでもありません。
自分にできることを大切にし、今の自分に合った姿勢で、静かに坐禅に取り組むことです。
身体に無理な負担をかけず、安心して座ることができれば、坐禅に親しむ機会は広がります。
また、同じ場所で皆さまと一緒に座ることにも、静かな意味があります。
それぞれ座り方は違っていても、同じ時間を共有し、同じ空間の中で静かに座る。言葉を交わさずとも、ともに過ごす時間があります。
今回も、床に座る方、椅子に座る方、それぞれの姿で、坐禅のひとときを過ごしました。
「今、ここ」に心を向ける
私たちの心は、さまざまなことに向かいます。
昨日の出来事を思い出したり、明日の予定を考えたり、日々の悩みや心配事が頭に浮かんだりすることもあります。
身体はここにあっても、心は過去や未来へと向かっている。そんなことも少なくないのではないでしょうか。
坐禅では、そのような自分の心の動きにも気づきながら、目の前の一瞬を大切にします。
姿勢を調え、呼吸を調え、静かに座る。
何かを無理に変えようとするのではなく、何かを求めて焦るのでもなく、ただ今、この場に座っている自分と向き合います。
坐禅をしている間も、さまざまな思いが浮かんでくることはあります。それをなくそうと力む必要はありません。大切なのは、思いに振り回されることなく、静かに座り続けることです。
日常生活では、どうしても結果を求めたり、物事の良し悪しを判断したりする場面が多くなります。
そのような日々の中で、何かを成し遂げるためではなく、ただ静かに座る時間を持つことは、自分自身を見つめ直す機会にもなります。
今回の坐禅会も、皆さまとともに静かに座り、それぞれが自分自身と向き合う時間となりました。
日々の暮らしの中にも、静かなひとときを
坐禅は、坐禅会の時間だけで完結するものではありません。
日々の暮らしの中でも、姿勢を正してみる、呼吸に意識を向けてみる、慌ただしい気持ちを少し落ち着けてみる。そのような小さな心がけを大切にすることができます。
忙しいときこそ、一度立ち止まってみる。
目の前のことに心を向け、今できることに丁寧に取り組む。
すぐに答えを出そうとせず、静かに物事を受け止めてみる。
そうした姿勢は、普段の生活を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。
もちろん、坐禅をしたからといって、すべての悩みがなくなるわけではありません。いつも心が穏やかでいられるわけでもありません。
それでも、静かに座る時間を持ち、自分自身の心や身体に目を向けることには、大切な意味があります。
何かに追われるように過ごす毎日の中で、少し立ち止まり、今の自分を見つめる。
そのような時間を、これからも皆さまと大切にしていきたいと思います。
それぞれの姿勢で、坐禅のひとときを
今月の坐禅会では、床に座る方も、椅子に座る方も、それぞれの姿勢で坐禅を行いました。
姿勢は違っていても、静かに座り、自分自身と向き合う時間は同じです。
坐禅は、特別なことをするためだけのものではありません。姿勢を調え、呼吸を調え、静かに座る。その一つひとつを大切にしながら、日々の暮らしの中で忘れがちな「今、この瞬間」に心を向けていきます。
初めて坐禅に取り組む方も、長く親しまれている方も、それぞれの歩みがあります。大切なのは、周りと比べることなく、自分自身と向き合いながら、丁寧に取り組むことです。
これからも、床に座ることができる方も、椅子を必要とされる方も、それぞれの身体に合わせた形で、安心して坐禅に親しんでいただければと思います。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
皆さまとともに静かな時間を過ごせたことに感謝申し上げます。
次回もまた、姿勢を調え、呼吸を調え、心静かに座るひとときをご一緒できれば幸いです。

