令和7年5月の言葉

「亡き人を案ずる私が亡き人から案ぜられている」
大切な人を亡くしたとき、その人が安心しているかと心配するのは自然なことです。しかし、実は私たち自身も亡き人から気にかけられているのかもしれません。昔は「弔う」ではなく「訪ねる」と表現し、亡き人のことを思いながら、その人の願いや想いに触れることが大切だとされていました。
時間が経つほど、亡き人の存在の大きさに気づくことがあります。思い出を振り返ることで、その人がどんな気持ちで生きていたのか、どんな願いを持っていたのかを感じることができます。そして、その気づきが、今をどう生きるかを考えるきっかけになります。
亡き人を偲ぶことは、ただ悲しむだけではなく、自分自身の生き方を見つめ直す機会でもあります。亡き人が私たちを案じてくれていることに気づくことで、前向きに生きる力をもらえるのではないでしょうか。