御正忌報恩講
光照寺御正忌報恩講をお勤めいたしました。報恩講は親鸞聖人の祥月命日の前後につとめる法要のことで、浄土真宗の、み教えを聴く者が1年間で最も大切にする仏事です。
「報恩講とは何か」を訪ねるキーワードに「11月28日(新暦で1月16日)」があります。この日は宗祖親鸞聖人の祥月命日にあたります。親鸞聖人が亡くなられた日に仏法を聴く集いを開いて、自らの信仰を確かめ学び直そうという人たちが集まりました。この集いを「講」といいます。その源を訪ねれば、親鸞聖人自身が、師・法然上人のご命日に人々と寄り合い、仏法を聴き、お勤めをし、語り合っておられたことにあるといえます。
第2のキーワードは「報恩」です。恩に報いる、恩を報らせるとも読みましょう。私たちが生きていくうえには親の恩や師の恩など、いろいろなご恩があります。それぞれ大切なことですが、報恩講の恩は、私たちを救ってくださる仏さま(如来大悲)、そして私たちに先だって生きていかれた方々の勧めによって念仏の教えに遇い、一人ひとりが生きる依り処を教えていただいたご恩のことです。
そのご恩に報い、先達の後に続いて、いつのどこの誰にでもかけられた仏さまからの「本当の願い」を共に聞いてまいりましょうという願いが、報恩講という仏事には託されているのです。
如来大悲の恩徳は
身を粉にしても報ずべし
師主知識の恩徳も
骨をくだきても謝すべし
(『正象末和讃』親鸞聖人) 真宗会館HP参考