第10・11回 みなさんとお坊さんのおしゃべり会
第10回:『仏説無量寿経』の「嘆佛偈(讃佛偈)」を写経
第10回の活動では、『仏説無量寿経』という浄土教の根本経典の中にある「嘆佛偈(たんぶつげ/讃佛偈)」という一節を写経しました。「写経」とは、仏教の教えが書かれた経典を一文字一文字丁寧に書き写す貴重な時間です。この行為には、ただ文字を書くという以上の意味があり、心を静めて集中力を高める効果があるとされています。
写経をすることで、日常の雑念から離れ、精神を整えることができます。また、筆を持って文字に向き合う時間は、ストレスの軽減や心の安定にもつながるとされ、現代においても心のケアとして注目されています。今回写経した「嘆佛偈」は、阿弥陀仏の徳を讃える内容であり、仏の慈悲に触れることで、参加者それぞれが内面と向き合う貴重な時間となりました。
第11回:「写仏会」~仏様の姿を描く~
第11回では、「写仏会」を開催しました。写仏とは、仏様の姿を絵として描くことで、仏の教えに心を向ける貴重な時間です。今回は、佐々木院代(院代とは、住職の代わりにお寺の法務を担当される方)を講師としてお迎えし、参加者全員で仏様の姿を丁寧に描く時間を持ちました。
写仏は、絵の上手さを競うものではなく、仏様の姿を通して自分自身の心と向き合うことが目的です。筆を動かすたびに心が静まり、描くことに集中することで、自然と内面が整っていきます。参加者からは「心が穏やかになった」「描いているうちに時間を忘れた」といった声も聞かれ、日常では得がたい、深く静かなひとときを過ごすことができました。






