令和7年3月の言葉

「つながりを生きる 言葉に出遇う 人に出遇う 自分に出遇う」
春は新たな出遇いと別れが交差する季節です。「遇う」という字は、たまたま出会うことを意味し、その出遇いは人や言葉、物や出来事だけでなく、自分の心や思いに触れることも含みます。多くのつながりを通じて、私たちは出遇いと別れを繰り返して生きています。
浄土真宗の親鸞聖人は、師である法然上人との出遇いを「遇い難くして今遇うことを得たり」と感動をもって受け止めました。このような出遇いが私たちを成長させ、勇気や気づきを与えるのです。
一方で、別れは悲しく避けられないものです。しかし、それを受け入れることで本当の理解に至り、他者の悲しみにも寄り添えるようになります。出遇いと別れの価値に向き合いながら生きることが、人生に深みを与えるのではないでしょうか。