令和6年8月の言葉

「たくさんの 言葉より ただ一言 ありがとう」

一人の人の死を悲しむとき、その人の死が悲しいのは、その人から贈られたものが心の底にあるからだと言えます。もし何も贈られていなければ、無関心なまま過ごせるかもしれませんが、その人の死が深い悲しみになるということは、悲しみの深さと同じくらいたくさんのことを贈られていたからです。

そのことに思いが至るとき、亡き方に対してまず私の心に浮かんでくるのは、いったいどのような言葉でしょうか。亡き方から贈られたものは人それぞれ違っていても、誰もが思い浮かべるのは、「ありがとう」の一言に尽きるのではないでしょうか。